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比叡山インターナショナルトレイルラン50マイルの旅

(長文になります)

今年目標の一つにしていた、比叡山インターナショナルトレイルランの50マイル。

結果は…50キロ関門を制限の2分前にギリギリ通過し、そこで僕の挑戦は終わりました。

それにしても、とにかくキツかった。

コースは、試走に何度か行っていたので頭の中に入っていました。
ペース配分も決めて、それ通り(前半は)に進めました。

延暦寺スタートし、最初のエイドステーションのロテルド比叡。距離は10.5キロで区間予定タイム1時間20分に対し1時間21分。

 

その次の日吉東照宮までは気持ちよく走れる下り区間の5.3キロ。区間予定タイムは38分に対し38分。

 

そこから一気に延暦寺まで登り返す区間、ここが試走でもキツく感じていましたが、このあたりで少し身体の異変があったのかも。区間距離3.7キロで予定タイムが40分に対し41分。

ここまでは、ほぼ予定通り!

上り切ったところでsotoasoエイド!

パワーをもらいます!

 

いよいよこの後、本格的に身体が反応しなくなってきます。

次が、比叡山名物、せりあい地蔵からの横高山への登り区間。

とにかくここの区間は、延暦寺から地蔵まで一気に下り、そこから一気に山頂まで登り返します。

試走の時は、かなりいい感じで登ることができていたので、少し舐めていたのかも知れません。この区間、お昼の12時前後の通過となり、気温もぐんぐん上昇。普段あまり汗をかかない僕が、ウェアもグッショリ。

しっかり水分とミネラルを補給していたのですが、ザックを背負った背中に熱がこもった感じがしていました。

登っても登っても、山頂にたどり着かない、気持ちは焦るけど、身体がついてこない。徐々に意識も遠くなりながらも、私設エイドに到着。

 

応援してくれていた、火曜日練習会の仲間とも会話を交わせない状態になっていたようで、軽い熱中症になっていたのかもしれません。区間距離6.5キロで設定タイム1時間3分に対し、1時間6分。かなり疲れてます。

横高山から次のエイド、滝寺までは尾根沿いを走る区間。元気な身体ならかなり気持ちよく走れる区間ですが、ここの記憶はあまりありません。走ったり歩いたり何とか前に進みました。

区間距離6.5キロで予定タイムは1時間10分に対し、1時間16分。←ボロボロです。

到着した滝寺エイドでは、意識朦朧とした中、補給させてもらい、あわせて気合をいれてもらいました。

しかしながら、ここからが嫌な登りのロード区間。全く脚が動かず走れません。ひたすら歩き、ゆるい登りがあればちょこちょこ走るを繰り返し、次のエイド仰木を目指します。

区間距離4.1キロで、設定タイム32分に対し39分かかりました。

仰木から次のエイドまでは、ながーいロードの下り。シューレースの締め方が甘く、爪がシューズにあたり、下りがかなり辛い状況。やむなく、仰木エイドでお守りとして持っていた、ロキソニンを投入。なんとか長い下り区間を乗り切りました。(レース中のロキソニンは体調に異変をきたすことがあるのでオススメしません)

こういった長い距離のレースを走っていると、もうダメと思っていても、急に脚が動き出したり、気持ちが回復してきたりが、ままあります。その状況がこの時訪れました。

気持ちが戻ってきて、

「まだまだ先に進める!!絶対マイル完走する!!」

そんな感情を声に出してモチベーションを上げていました。

次の区間は六鉢地蔵尊まで。区間距離3.9キロで設定タイム20分に対し22分。

ここでは私設エイドがあり、ありがたく補給させてもらいました。冷たいサイダーがほんと美味かったー!!ありがとうございます。

 

実は、スタート早々、木の枝に頭をぶつけていました。何か違和感があり、この私設エイドのシャワーで頭から水をかけさせていただいたところ、頭から赤い水が流れてきました(泣)

戦う気待ちが充実しているものの、相変わらず心拍は高いまま、両足が今にも攣りそうな状況は変わらずも、次のエイドの横川を目指して進みます。

少し日も傾き、暑さもマシにはなってきて、冷静に完走の為の設定タイム表を確認しました。

 全く余裕がない・・・むしろ、完走どころか50キロ関門にも間に合わない・・・現実に引き戻されました。

完走する為には、7時間10分以内で、最悪7時間15分では延暦寺の50キロ関門を通過しなければなりません。

弱い自分が出てきました。

もう無理。これ以上走ることに意味はあるのか!?

それまでのモチベーションが消え去り、気力が失われていきます。

この状況を打開できたのは、去年のUTMFでの経験でした。何度も心が折れて、やめることを考えたとき、僕を励まし、前に脚を向かわせてくれたのは、サポートしてくれた火曜日練習会メンバー。

←スタート前、火曜日練習会メンバーで。

この日も沢山のメンバーがこのレースを走って、そして応援にも駆けつけくれている。そんなことを思うと、今できることを全部出し切って、例え関門に間に合わなくても延暦寺まで全力を出そう!と気持ちを奮い立たせました。

横川エイドまでの距離3.2キロで設定タイム38分に対し41分。

 

いよいよ50キロ関門までの最終区間。走れる林道の下りが4キロ続きます。試走の時、ここを余裕を持って爆走(たぶんキロ4切るくらい)したなーとか考えながら、出せるスピードの限界(たぶんキロ5くらい)で走ります。

とにかく関門時間内に50キロ関門を通過したい!その一心で。

時間は刻一刻と過ぎていきます。長い林道がようやく終わり、延暦寺に向かう最後の登り2キロ。関門閉鎖まで残り17分。ここまで酷使してきた脚にはかなり厳しい。それでも諦めず、走れるところは走り、前を行くランナーを目標に1人づつ追いかけ追い越し。ゴールドゼッケンのマイル選手には、一緒に関門通過しましょう!と声をかけお互いの気持ちを高めます。

残り1キロ。残り11分。最後の急登。とにかく全力でパワーウォーク、もう顔を上げられません。その時、聞き覚えのある声が!

残念ながらDNFとなった火曜日練習会のメンバーが必死に声を出し、関門通過の後押しをしてくれました。

結果、関門閉鎖2分前に通過することができ、僕の50マイル挑戦は終わりました。

 ←50キロ関門を通過し大声援の中、2周目にすすむも…。

一緒に戦った選手の皆さん、大会スタッフ、ボランティアの皆さん、そして練習や試走してくれた仲間達、本当にありがとうございました。

 

このレースに向け自分なりにしっかり準備をしてきました。

それでも、たどり着くことができなかったゴール。

来年、もう一度挑戦させてもらいたいです!

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この記事を書いた人

【蓮田孝則(はすだたかのり)】
ロード・トレイルを問わず、ショートレンジからロングレンジまで難なくこなすオールマイティーランナー。トレイルラン初心者への面倒見も素晴らしく「アニキ」と慕われる人望も魅力。毎週火曜日に大阪城でエリートランナーが集うランニングチーム『火曜日練習会』を主宰。生駒チョクトウ練をこよなく愛するストイックさは関西随一!

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